食事のせいで、死なないために [食材別編]

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 近年は、社会全体の健康志向の高まりから「ブロッコリーが体に良い」「ポテトチップスは体に悪い」といった食品に関する健康の良し悪しを耳にすることが多くなりました。このような情報は、生活に取り入れやすいのですが、断片的な食材の情報を得た時に、以下のようにも感じたことはないでしょうか?

食材として何が体に良いのか

話を聞いていると野菜が体に良さそうだけど種類が多い。野菜なら何でもいいの?

具体的に何を食べればいいのか

特定の健康食材だけ食べていても栄養が偏りそうだし、具体的にどんなバランスで食べればいいの?

 こんな疑問に答えてくれるのが、今回ご紹介する「食事のせいで、死なないために 〜食材別編〜」です。

 著者は医師のマイケル・グレガーさんで、本著はニューヨークタイムズのベストセラーリストに3回掲載された一冊となっています。本著には「食材別編」と「病気別編」があり、今回はより日々の食生活に焦点が充てられ、実践しやすい「食材別編」をご紹介したいと思います。

 本著の結論を一言で表現すると、以下のようになります。

結論
未加工の植物性食品から栄養を取る

 では先ほど示したふたつの疑問に沿って掘り下げていきましょう。

1.食材として何が体にいいのか?

 まず前提として、どんな食べ物が健康によくて、どんな食べ物が健康に悪いのかという質問に答えることは難しいとされています。このことに関して、著者の体験談が紹介されていました。

ある食品について「これは健康によいですか?」と質問されるたびに、私は決まってこう答える。「なにとくらべて?」。たとえば、卵は健康によいと言えるだろうか?
オートミールとくらべれば、「ノー」だ。けれども、朝食の皿に卵と一緒に載っているソーセージとくらべれば、答えは「イエス」になる。

本書 introductionより

 そこでひとつ目の疑問の回答となる大まかな選び方をご紹介します。

 図は左にいくほど、体に良い成分を多く含み、悪い成分が少ない食材となっています。

 植物性食品は、動物性食品よりも、病気を予防する栄養素が多く、病気を促進する成分が少ないため、推奨されています。

 また同じ植物性食品同士で比較した場合は、加工されているかどうかも重要な指標で、未加工の食品の方が推奨されています。

2.何を食べたらいいか

 次にふたつ目の疑問である毎日の食事で何を食べたらいいかについては、実際に著者が利用しているリストが紹介されています。

 チェックボックスの数は食べるべき品目数を表しています。例えば「他の果物」であれば、朝食にバナナ、昼食にりんご、夕食にみかんといったように、1日に3品を目安としましょうということになります。

 今回は、本書の10項目の中から意図的に選ばないと食べなさそうなものをピックアップしました。

 以下でそれぞれの健康効果と、具体的な食品について紹介していきます。

2.1.豆類 

 豆類の効果には以下のようなものがあります。幅広く疾患を予防してくれ、ダイエットにも効果が期待できるという盛り沢山な内容です。

 本著ではさまざまな種類の豆類が紹介されていますが、著者が米国人と言うこともあり、日本では馴染みの薄い食材もチラホラありました(レンズ豆・ひよこ豆テンペなど)

 ですが、豆類の中でも上記を必ず食べましょうと提案されているわけではないので、馴染み深い大豆系食品(納豆・味噌・豆腐)から生活に取り入れていくのがいいのかなと思います。興味のある方は一度新しい豆類にトライしてみるのもいいかもしれません。

 ひよこ豆やレンズ豆はスーパーでもあまり見かけませんが、こちらも大豆に負けず劣らず健康的な食材です。

 私は通販で豆のままの状態のものを1kg程度の大袋で買って、煮物系の自炊の時に用いています。保存が効くことと、値段も高くなく、味も落ち着いてるのでおすすめの食材だと思います。

2.2.ベリー類 

 ベリー類も豆類に負けず劣らずの健康効果があります。

 具体的な食材としては、いちご・クランベリー・ラズベリー・ブラックベリーです。これらはなかなか日々の食事には出てこないのではないでしょうか。

 幸いこれらの食材は、冷凍された状態でも栄養価は損なわれないそうです。なので一番汎用的なのは冷凍のミックスベリーを買って、朝食などに取り入れることかなと思います。

 そこまで安くはないですが、通販だとキロ単位で比較的お得に買えたりもするので、多めに買って冷凍保存しておくのがおすすめです。

 私も、冷凍ベリーをはじめとした果物とオートミールやヨーグルトと混ぜたものを、一年近く朝食として食べています。健康効果以前に、とても美味しくて調理も手軽(オートミールを使うときにレンジで温める程度)なので重宝しています。

2.3.ナッツ類 

 ナッツ類の効果は大まかに「がん予防」と「脳卒中予防」です。

 ポイントとしては、「食べると健康になる」ではなく、摂取不足そのものが問題となりうる点です。ナッツ類の摂取不足は、食事由来の死亡の危険因子の第3位で、加工肉の摂取を原因とする死亡よりも多いことが本著では指摘されています。

 ナッツ自体はスーパーでもコンビニでも、アーモンドやくるみなどが入ったミックスナッツとしてよく売られています。特に推奨されている素焼きナッツ(食塩等不使用のもの)はやや値段がはりますが、健康効果を考えると安い買い物と言えるかもしれません。

 通販でも多くのショップが大袋で出品しており、グラム単価で言うとスーパー等で買うよりも遥かに安く手に入れることができるので、おすすめです。

2.4.全粒穀物 

 全粒穀物の効果は以下のようになっています。

 日本は、主食が白米中心の人が多く、朝食にパンを食べたり、お昼にパスタやラーメンを食べることも日常茶飯事かと思います。これらは全て精製された炭水化物なので全粒穀物には該当しません。

 それをいきなり全部やめようとしても、中々難しいと思うので、それぞれ全粒粉の食材に置き換えるのがいいかと思います。

 一番身近な例としては、白米→玄米の置き換えが挙げられます。もちろん味は全然違うので好みは分かれると思いますが、玄米はパサパサしていておいしくないといったことは、個人的にはないと思っていて、玄米は玄米でおいしく楽しめると思います。

 全粒粉のパンなどは、まだあまり商品として展開されていないように思えることと、値段も通常のパンよりは高いので、代替はややハードルが高いように思えます。

 私は長らく朝食にパンを食べる生活をしていたのですが、今では代わりに、上述したオートミールを食べるようにしています。オートミールも調理が手軽な割に、味もおいしく、ベリーやナッツと同じように大袋で買えば安く済むので重宝しています。

 麺類に関しては、本著のアドバイスをもとに、全粒粉パスタなるものを試してみましたがこちらも中々おいしくいただけました。一般的なパスタとは味が全く異なり、個人的には焼きそばの麺に近い味かなと思ったりもしましたが、調理の手間などは変わらないので、好みに合う人なら取り入れてみてもいいかもしれません。一部の大型スーパーもしくは通販で購入できます。

 あとは蕎麦も全粒粉の麺類として推奨されています。市販のものは蕎麦といいつつ半分以上小麦粉でできているものが多く売られているので、値段も少し張りますが、蕎麦粉の割合が高いもの(8割以上)を買うことがポイントです。


 健康食に関する本の中でも、かなり菜食に特化した実践的な本だなというのが本著に対する第一印象でした。今回紹介したようなナッツやベリー、全粒粉穀物など意識しないと日々の食事に登場しないものが多く紹介されていたので、昔から食べ馴染みのあるものを惰性的に食べ続けるよりも、ちゃんと考えて食材を選ばなくてはなと思います。


 馴染みのない食材であっても、昨今では通販でいくらでも手に入り、ネットで検索すればいくらでもレシピが出てくるので、そういった意味では知っているかどうかと、食べてみる気になるかどうかさえクリアできればいい便利な世の中だなと思えてきます。

 口に合わないものは健康のためと思っても中々続かないと思うので、まずは試してみて、気に入ったものから導入してみてください。そして本著には今回紹介しなかった6種の食材などが、その健康効果とともに紹介されているので、気になった方は是非ご一読ください!

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